IT導入補助金2021のC類型・D類型(低感染リスク型ビジネス枠)について徹底解説!
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公開日 2021年05月11日  更新日 2024年03月01日

IT導入補助金2021のC類型・D類型(低感染リスク型ビジネス枠)について徹底解説!

IT導入補助金2021のC類型・D類型(低感染リスク型ビジネス枠)について徹底解説!

※注意:C類型・D類型(低感染リスク型ビジネス枠)は本年度はございません。代わりにデジタル化基盤導入類型がございますので、ご興味ございましたら、お問い合わせ下さい。

2021年度IT導入補助金には、低感染リスク型ビジネス枠としてC類型・D類型が特別対象枠として存在しています。主に非対面ITツールを導入する企業への補助金を支給する対象枠となっており、昨今のコロナ禍で感染拡大を抑えて経済の持ち直しを図ることを目的として2020年度のIT導入補助金から導入されています。

今回は、そんな2021年度のIT導入補助金低感染リスク型ビジネス枠であるC類型・D類型について詳しくご紹介いたします。また、IT導入補助金を活用してECサイト制作や楽天市場やYahoo!ショッピングへ出店をお考えの方は、IT導入支援業者であるPULL-NETへご相談下さい。

IT導入補助金へのバナー

※本記事はIT導入補助金2021(令和2年度第三次補正サービス等生産性向上IT導入支援事業)公募要項を参考に作成しております。

目次

2021年度IT導入補助金 低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C類型・D 類型)とは

2021年度IT導入補助金低感染リスク型ビジネス枠(特別枠:C類型・D 類型)とは、昨今のコロナ禍において非対面ITツールを導入することで感染拡大を抑制し、中小企業・小規模事業者がコロナ禍に対応したビジネスモデルに転換を実現し、経済を持ち直しを図るためにITツール導入を積極的に行う、中小企業・小規模事業者を支援する制度の一つです。令和2年度に行われた特別枠を改編したものとなっています。

IT導入補助金の補助対象として認められる(A類型・B類型含む)には、大分類Ⅰソフトウェア、大分類Ⅱオプション、大分類Ⅲ役務のいずれかに該当しておかなければなりません。

大分類Ⅰソフトウェア
 カテゴリー1 単体ソフトウェア
 カテゴリー2 連携型ソフトウェア(C類型・D類型申請用)

大分類Ⅱオプション
 カテゴリー3 拡張機能
 カテゴリー4 データ連携ツール
 カテゴリー5 セキュリティ

大分類Ⅲ役務
 カテゴリー6 導入コンサルティング
 カテゴリー7 導入設定・マニュアル作成・導入研修
 カテゴリー8 保守サポート
 カテゴリー9 ハードウェアレンタル(C類型・D類型申請用)

また、カテゴリー1・2に設定されたプロセス「P-01~汎P-07」を必ず2種類以上含んでいる必要があります。そのプロセスとは以下の通りです。

  • ・顧客対応・販売支援(共P-01)
  • ・決済・債権債務・資金回収管理(共P-02)
  • ・調達・供給・在庫・物流(共P-03)
  • ・会計・財務・経営(共P-04)
  • ・総務・人事・給与・労務・教育訓練・法務・情シス(共P-05)
  • ・業種固有プロセス(各業種P-06)
  • ・汎用・自動化・分析ツール(汎P-07)

C類型の補助を受けるためには

業務の非対面化することを目的とし、異なるプロセス間での情報共有や連携を行うことで事業者の労働生産性の向上を図りもので、連携型ソフトウェアとしてITツールを導入する際に対象となる枠となります。

補助金額30万円以上、300万円未満ではC類型-1、300万円以上、450万円以内であればC類型-2が対象となります。

基本的には補助金申請額(交付申請額)によって、C類型-1なのか、C類型-2なのかを選ぶことができますが、300未満内であればC類型-2の条件を満たしていてもC類型-1へ申請することも可能です。

また、IT導入補助金採択後の事業実施効果報告については2023年から2025年の3回とされています。

D類型の補助を受けるためには

業務の非対面化およびクラウド対応されることが前提に、複数のプロセスにおける複数の場所及び遠隔地等での業務を可能とすることで補助事業者の労働生産性の向上するのが目的であれば補助対象となります。

共P-01~汎 P-07のうち、必ず2つ以上のプロセスを保有するソフトウェアである必要があり、補助金額は30万円以上、150万円以内であることが条件です、

また、IT導入補助金採択後の事業実施効果報告については2023年から2025年の3回とされています。

IT導入補助金2021 C類型・D類型の公募要領

次にC類型・D類型の公募要領について詳しくご紹介いたします。

「ITツール」の定義

「ITツール」の定義は、業務の非対面化にし、サービス提供が可能とするビジネスモデルへの転換、テレワーク環境の整備、業務プロセスの効率化にあてはまるものをITツールと定義しております。ちなみに、特別枠C類型・D類型では通常枠A類型・B類型では補助対象とならないハードウェアレンタルも、補助対象となります。

補助対象となる事業

業務の非対面化にするためのツール(非対面化ツール)の導入を前提に、「C 類型(低感染リスク型ビジネス類型:複数のプロセス間で情報連携されるツールを導入し複数のプロセスの非対面化や業務の更なる効率化を行うことを目的とした事業)」と「D 類型(テレワーク対応類型:テレワーク環境の整備に資するクラウド対応ツールを導入し複数のプロセスの非対面化を行うことを目的とした事業)」に申請する事業を補助対象としています。

非対面ツールとは、事業所以外の場所で業務ができるようにテレワーク環境の整備や非対面化による対人接触の低減するような非対面化、もしくは遠隔でのサービス提供が可能なビジネスモデルへの転換に貢献するITツールのことを意味します。

補助対象事業の拡大(遡り申請)について

2021年度のIT導入補助金では、公募開始前にITツール導入した場合、遡って申請可能になっています。遡り申請可能期間については、2021年1月8日(金)以降から交付決定前までの期間となります。しかし、導入したITツールがIT導入支援事業者として事務局に登録されない場合は補助対象外となります。さらに、2021年1月7日(木)以前にITツールを導入されていた場合も補助対象外となりますので、ご注意ください。

申請の対象となる事業者及び申請の要件

IT導入補助金申請の対象となる中小企業・小規模事業者等は、以下のとおりです。

中小企業等の定義

中小企業等を定義している画像

IT導入補助金2021 公募要項よりキャプチャ

小規模事業者の定義

小規模事業者の定義をしている画像

IT導入補助金2021 公募要項よりキャプチャ

申請の要件

申請要件については以下の通りです。

  • ・日本国内で法人登記されており、日本国内で事業を営む法人又は日本国内で事業を営む個人
  • ・交付申請の直近月において、申請者が営む事業場内の最低賃金が法令上の地域別最低賃金以上であること。
  • ・gBizID プライムを取得していること
  • ・「SECURITY ACTION」の「★ 一つ星」または「★★ 二つ星」いずれかの宣言を行うこと
  • ・「SECURITY ACTION」に関して事務局が一部の交付申請情報を独立行政法人情報処理推進機構(IPA)と共有することに同意すること
  • ・申請に必要な書類を事務局に提出すること
  • ・1申請事業者に対して、申請事業者が管理している携帯電話番号を登録すること
  • ・補助事業を実施することによる労働生産性の伸び率の向上について、1年後の伸び率が3%以上、3年後の伸び率が9%以上及びこれらと同等以上の、数値目標を作成すること
  • ・生産性向上に係る情報を事務局に報告すること
  • ・事務局に提出した情報については目的の範囲であれば事務局が使用しても良いこと
  • ・事例の調査協力については、特段の事情がない限り協力をすること
  • ・申請マイページ情報を第三者に渡さずにしっかり管理すること
  • ・訴訟や法令遵守上において、補助事業の遂行に支障をきたすような問題を抱えていないこと
  • ・申請の対象外となる事業者でないこと
  • ・遡及申請可能期間 にITツールを導入し、IT導入補助金に申請する企業はコロナを乗り越えるために緊急でIT投資等をしたこと
  • ・事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加(※)
  • ・事業計画期間において、事業場内最低賃金(事業場内で最も低い賃金)を地域
  • 別最低賃金+30円以上の水準にする(※)

(※)C類型-1とD類型は対象外

補助対象経費の内容と、補助対象となるITツールの分類・要件

ここでは補助対象となる経費とITツールの分類・要件について詳しく解説いたします。

補助対象経費

補助対象経費は、IT導入支援事業者が事前に事務局に登録しているITツールを導入する際に掛かる費用が対象となります。なので、事務局に登録されていないITツールに関しては補助対象外となりますのでご注意ください。

補助対象となるITツールの分類

IT導入補助金制度の対象となるITツールは大分類Ⅰソフトウェア、大分類Ⅱオプション、大分類Ⅲ役務の3つのいずれかに分類されるITツールです。各大分類内にはカテゴリーが存在しています。

大分類カテゴリー表

IT導入補助金2021 公募要項よりキャプチャ

交付申請を行う際に必要となるITツールの要件

大分類Ⅰソフトウェアのカテゴリー1に設定されているプロセス共P-01~各業種P-06のうち必ず2つ以上の業務プロセスを担うソフトウェアである必要があります。

IT導入補助金申請要件である業務プロセスや汎用プロセスなどのプロセス一覧

IT導入補助金2021 公募要項よりキャプチャ

また。大分類Ⅱオプションと大分類Ⅲ役務の導入にかかる各経費も合わせて補助対象経費として申請する場合も、大分類Ⅰソフトウェアのカテゴリー1に設定されているプロセス共P-01~各業種P-06を2つ以上含んでおく必要があります。さらに、非対面化ツールであることも条件となります。

また、カテゴリー9の「ハードウェアレンタル」のみを導入する場合は、補助対象として認められないため注意しましょう。ハードウェアレンタルを補助対象とする際は、ハードウェア活用によって業務形態が非対面化を実現するものである必要があります。

補助対象となるハードウェアレンタル

①. デスクトップ型PC、ラップトップ型PC、タブレット型PC、スマートフォン

②. ①に接続し業務形態の非対面化を目的に対応したWebカメラ、マイク、スピーカー、ヘッドセット、ルーター、ディスプレイ、プリンター

③. 業務形態の非対面化を目的に対応したキャッシュレス決済端末及び付属品

申請類型

申請類型についてはD類型-1、D類型-2、D類型がございます。それぞれの申請類型の要件については以下の通りです。

IT導入補助金 C類型・D類型の申請要件表

IT導入補助金2021 公募要項よりキャプチャ

C類型・D類型と通常枠(A 類型・B 類型)との相違点について

IT導入補助金A類型・B類型とC類型・D類型の違いを表した表
IT導入補助金2021 公募要項よりキャプチャ
通常枠A類型・B類型と特別枠C類型・D類型の違いは、補助金申請額、補助率、非対面ツールかどうか、補助対象、補助対象経費の考え方、導入ツール要件です。

A類型・B類型

A類型・B類型の補助金額はA類型が30万~150万未満、B類型が150万~450万以下で補助率は2分の1です。非対面化ツールである必要はありません。また、補助対象はソフトウェア購入費用及び関連オプションのみとなり、レンタル費用は補助対象外となります。補助対象経費の考え方としては、交付決定日以降にITツールの契約・納品・支払いが行われているものに限ります。導入ツール要件は労働生産性の向上に貢献するITツールであることが前提となります。

C類型・D類型

C類型・D類型の補助金額はC類型-1が30万~300万未満、C類型-2が300万~450万以下、D類型は30万~150万以下で補助率は3分の2です。非対面化ツールであることが必須です。また、補助対象はソフトウェア費用及び導入するソフトウェアの利用に必要不可欠なハードウェアのレンタル費用と関連するオプションの費用となります。補助対象経費の考え方は2021年1月8日以降のITツールの契約・納品・支払いが行われており、導入ITツールが事務局に登録されているものであれば申請可能です。導入ツールの要件はA類型・B類型の要件に加えて、業務の非対面化やテレワーク環境を整備するツールとなります。

IT導入補助金2021C類型・D類型 申請スケジュール

2021年度のIT導入補助金は1次、2次、3次募集が終了しております。順次更新してまいります。

1次募集 締切日 2021年5月14日(金)17:00まで
交付決定日 2021年6月15日(火)
2次募集 締切日 2021年7月30日(金)17:00<予定>
交付決定日 2021年8月31日(火)<予定>
3次募集 締切日 2021年9月30日(木)17:00
交付決定日 2021年10月29日(木)
4次募集 締切日 2021年11月17日(水)17:00
交付決定日 2021年12月15日(水)
5次募集 締切日 2021年12月22日(水)
交付決定日 2022年1月26日(水)

IT導入補助金2021C類型・D類型の申請の流れ

IT導入補助金申請の流れは以下の通りです。

  • ①導入するITツール及びIT導入支援事業者を選定する
  • ②gBbizIDを取得する
  • ③「SECURITY ACTION」の実施
  • ④交付申請(IT導入支援事業者との共同作成・提出)
  • ⑤ITツールの発注・契約・支払い(補助事業の実施)
  • ⑥事業実績報告
  • ⑦補助金交付手続き
  • ⑧事業実施効果報告

詳しい流れについては、「【2021年度版】IT導入補助金とは?ECサイト制作なら最大450万円補助のC類型・D類型」で紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

IT導入補助金2021C類型・D類型の審査内容

IT導入補助金2021C類型・D類型の審査内容は学識有識者を含む関係分野の専門家で構成された外部審査委員会において、以下の項目について審査を行い、事務局は補助事業者の採択・交付決定しています。また、原則として提出された書類より審査しているため、必要書類が抜け漏れていないか、記入漏れがないかなど提出前に必ずチェックすることをおすすめいたします。

事業面からの審査項目

事業面からの審査項目は以下の通りです。

  • ・新型コロナウイルス感染症における事業への影響とその対策について効果的なツールが導入されているか
  • ・自社の経営課題を理解し、経営改善に向けた具体的な問題意識を持っているか
  • ・自社の状況や課題分析及び将来計画に対し、改善すべきプロセスが、導入する「ITツール」の機能により期待される導入効果とマッチしているか
  • ・内部プロセスの高度化、効率化及びデータ連携による社内横断的なデータ共有・分析等を取り入れ、継続的な生産性向上と事業の成長に取り組んでいるか
  • ・労働生産性の向上率(計画目標値の審査)

政策面からの審査項目

政策面からの審査項目は以下の通りです。

  • ・生産性の向上及び働き方改革を視野に入れ、国の推進する関連事
    業に取り組んでいるか
  • ・国が推進する「クラウド導入」に取り組んでいるか(※1)
  • ・インボイス制度の導入に取り組んでいるか
  • ・賃上げ目標に取り組んでいるのか(※2)

(※1)ただし、D 類型においてはクラウド対応ツールの導入が必須要件であることから加点としない。
(※2)ただし、申請する類型及び事業者の規模により加点項目ではなく、必須要件となる場合があるため注意すること

加点項目及び減点措置について

IT導入補助金には加点項目と言われるものがあります。事務局が指定した加点項目をクリアしておくと、IT導入補助金の採択される可能性が高くなります。以下の項目が加点項目となります。

  • ・地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画の承認を取得している
  • ・交付申請時点で地域未来牽引企業に選定されており、地域未来牽引企業としての「目標」を経済産業省に提出していること。
  • ・導入するITツールとしてクラウド製品を選定していること
  • ・導入するITツールとしてインボイス制度対応製品を選定していること。
  • ・賃上げ目標の事業計画を策定し、従業員に表明していること

一方、申請時点において、過去3年間に、類似の補助金や令和元年、令和2年の上IT導入支援事業の交付を受けた事業者は審査上、減点措置がされますので、ご注意ください。

交付決定後から事業実施期間中に行うこと

IT導入補助金の交付が決定されましたら、以下のことを行います。

契約・導入・支払いについて

IT導入補助金の交付が決定されましたら、ITツール支援事業者が提供しているITツールと契約をし、導入を進めていきます。納品日や納品内容、導入開始日が間違っていないかを納品の際に確認をします。また、請求書の支払いが完了したことがわかる証拠となるものは大切に保管し、事業実績報告時に提出します。

事業実績報告について

補助事業者とIT導入支援事業者にて、事業実績報告を行わなければなりません。事業実績報告時には以下の証憑類等を提出する必要があるため、適切に保管しておいてください。また、以下の方法以外での支払い方法では認められないためご注意ください。

銀行振込の場合

  • ・請求金額、請求明細のわかる資料
  • ・振込明細書
  • ・利用明細書
  • ・ネットバンキングの取引終了画面
  • ・通帳の表紙と取引該当ページ

クレジットカードの場合

  • ・請求金額、請求明細のわかる資料
  • ・クレジットカード会社発行の取引明細

補助金交付の際に使用する口座の情報がわかるもの

  • ・補助金の交付を受ける金融機関口座の通帳表紙+表紙裏面
  • ・補助金の交付を受ける口座は、日本国内のものに限る。

事業実施効果報告について

事業終了後、生産性向上に係る数値目標に関する情報(売上、原価、従業員数及び就業時間等)及び給与支給総額・事業場内最低賃金等を効果報告期間内に報告しなければなりません。

事業実施効果報告期間表

IT導入補助金2021 公募要項よりキャプチャ

まとめ

IT導入補助金のC類型・D類型の公募要領から通常枠(A 類型・B 類型)との相違点や申請スケジュール、審査内容、交付後の事業実施期間中に行うことをまとめましたがいかがでしたでしょうか。IT導入補助金を申請するには申請要件を満たしておく必要があり、さらに申請に必要な書類をいくつか用意しなければなりません。やや煩雑な作業となりますが、IT導入補助金の交付が決まれば、業務の効率化や売上アップにつながることは間違いないでしょう。

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