【2025年版】IT導入補助金の採択結果と不採択にならないために知っておきたいこと
IT導入補助金の申請を検討中、またはすでに申請した事業者にとって、「採択結果」は最も気になる情報です。
本記事では、最新の採択結果や採択率、採択された事業者の傾向を詳しく解説し、今後の申請に活かすためのヒントを提供します。
不採択にならないための対策や、過去の採択傾向から見える成功のポイントも紹介。採択の可否が事業計画や資金繰りに直結する今こそ、正確な情報に基づいた準備が重要です。採択を勝ち取るための第一歩を、ここから始めましょう。
目次
IT導入補助金の採択結果とは
採択結果の確認方法と公開スケジュール
IT導入補助金の採択結果は、公式サイト内の「交付決定事業者一覧」ページで確認できます。採択された企業名・法人番号・採択されたITツールの名称などがPDF形式で公表されています。
通常、締切から1〜2か月程度で結果が発表され、以下のスケジュールに沿って随時更新されます。
公募回 |
締切日 |
結果発表時期 |
第1回 |
2025年4月中旬 |
2025年5月下旬予定 |
第2回 |
2025年6月16日 |
2025年7月下旬予定 |
第3回 |
2025年7月18日 |
2025年8月中旬予定 |
※申請状況や審査工程により、発表日は前後する可能性があります。
2024年度の採択傾向と採択率の変化
2025年度の採択率はまだ公式発表がありませんが、2024年度実績を参考にすると以下のような傾向が確認されています。
申請枠 |
採択率(2024年度) |
通常枠 |
約66% |
インボイス枠 |
約71〜92% |
セキュリティ枠 |
約60%前後(想定) |
後半の公募回では申請が集中しやすく、採択率が下がる傾向があるため、できる限り前半の回で申請を完了させるのが有利です。
採択された事業者の特徴と事例
採択された企業に共通する特徴には以下のようなポイントがあります。
・事業計画において、導入するITツールの活用目的が明確
・補助対象経費と成果のバランスが適正
・SECURITY ACTION(二つ星など)の取得済み(加点対象)
また、最低賃金近傍事業者(「3か月以上地域別最低賃金+50円以内で雇用している従業員が全体の30%以上」)であれば、通常枠において補助率が優遇されるため、加点評価を狙う重要な要素となっています。
不採択になりやすい申請の共通点
不備が多い提出書類と注意点
IT導入補助金の申請では、提出書類に不備があると形式審査で即時に不採択となる可能性があります。とくに以下の書類に注意が必要です。
提出書類 |
よくある不備 |
チェックポイント |
gBizIDプライム |
有効なgBizIDでない |
法人番号・社名の誤記を避ける |
事業計画書 |
数字の整合性が取れていない |
数値根拠と成果指標を明確に記載 |
見積書・発注書類 |
ITツールの価格が不明確 |
必要な機能が補助対象に合致するか確認 |
経費内訳書 |
計上できない費用 |
補助対象外の費用は除外する |
申請時には、IT導入支援事業者が準備を支援しますが、最終的なチェックは申請者自身が行う必要があります。誤字脱字や提出漏れの再確認を怠ると、それだけで審査対象外となる恐れがあります。
採択率を下げるNG申請内容とは
形式的には通過しても、内容面で不採択となる例も少なくありません。以下に挙げるような内容は採択率を大きく下げる要因となります。
【業務課題と導入ツールの関係が不明確】
例:売上向上が目的としながら、会計ソフトだけを導入するなど
【効果が数字で示されていない】
例:「効率化される見込み」「業務の負担が減る予定」など曖昧な表現
【他社の事例をそのまま流用している】
例:複数社で似たような文面が見られると信頼性が低下
【最低賃金の取り組みやSECURITY ACTION未対応】
とくにセキュリティ対策推進枠では、SECURITY ACTION(一つ星以上)の未取得は失格要因となります
申請内容に「自社の課題解決につながるITツールである理由」「具体的な成果目標」「ツール導入後の体制や活用方法」などを明確に盛り込むことで、採択の可能性を高められます。
採択を勝ち取るための対策ポイント
高評価につながる事業計画の特徴
採択を勝ち取るには、提出書類の完成度だけでなく、審査側が「この事業は実現性が高い」と確信できる計画内容が求められます。評価を上げる事業計画には、以下のような共通点があります。
高評価ポイント |
解説 |
導入目的が明確 |
例:顧客管理の効率化、売上向上など、目的とITツールが明確に結びついている |
定量的な効果指標 |
例:受発注時間を月20時間削減、経費5%削減など、数字で成果を表現 |
実現可能なスケジュール |
ステップごとにタスクを明示し、現実的な期間で無理なく実行可能 |
社内体制の整備 |
導入後の活用担当者や運用フローを記載し、成果までの継続的運用を示す |
形式審査ではなく、内容審査での加点を狙うには、こうしたポイントを押さえた事業計画が不可欠です。
支援事業者との連携強化がカギ
IT導入補助金の申請は、必ず「IT導入支援事業者」と連携して進めます。支援事業者選びと、その後の連携の質が採択可否に大きく影響します。
選定時のチェックポイントは以下のとおりです。
・過去の採択実績があるか(例:過去3年間で通算100件以上など)
・申請書作成を丁寧にサポートしてくれるか
・補助対象ITツールの幅が広いか
・導入後のサポート体制が整っているか
特に申請書作成において、単なるテンプレート埋め込みではなく、「自社専用に最適化された記載」をサポートしてくれる事業者は心強い存在です。
過去の採択事例から学ぶ成功パターン
過去の採択事例には、審査通過のヒントが詰まっています。以下は採択された中小企業の具体的なパターンです。
業種 |
ITツール導入内容 |
成果 |
小売業(アパレル) |
顧客管理+クラウドPOSレジ |
リピーター率が約20%向上 |
製造業(部品加工) |
生産管理システム+工程見える化 |
製造リードタイムを30%短縮 |
サービス業(士業事務所) |
電子契約+会計ソフト連携 |
書類管理時間を月15時間削減 |
成功事例に共通するのは、「既存業務の課題が明確であり、その解決に必要なツールが適切に選定されている点」です。単に最新ツールを導入するだけではなく、具体的な業務改善シナリオが描かれていることが鍵となります。
採択後に必要な手続きと注意点
交付決定後にやるべき手続き一覧
IT導入補助金で採択された後も、正式に補助金を受け取るまでには複数の重要な手続きが求められます。以下に、交付決定後に進める必要がある主なフローをまとめました。
手続き名 |
内容 |
提出期限・タイミング |
交付申請 |
採択後、補助金を受け取るための正式な申請 |
採択通知後、速やかに実施 |
契約締結 |
ITツール提供事業者との契約・発注 |
交付決定後であることが条件 |
事業実施 |
補助対象事業の実行(ツール導入・運用開始) |
交付決定~実績報告前までに完了 |
実績報告 |
導入内容・経費・成果などを証明する報告書を提出 |
原則、事業終了後30日以内 |
注意すべきポイントとして、交付決定前に発注・契約・支払いを行った場合は補助対象外となります。交付通知が届く前の先走った動きは、補助金不支給のリスクがあるため厳重な注意が必要です。
また、申請にはGビズIDプライムの取得が必須です。このアカウントの発行には2週間程度かかる場合があるため、補助金の公募が始まる前に早めに取得しておくことが推奨されます。
なお、ツール導入後は必ず「証拠書類(請求書・納品書・振込記録等)」を整えておく必要があります。些細な不備でも返金対象になることがありますので、支援事業者と連携しながら慎重に進めましょう。
事業実施報告のポイントとよくあるミス
事業実施報告は、補助金受給に向けた最終関門です。導入内容や経費を証明する資料の提出と、成果報告が求められます。
提出すべき主な資料は以下の通りです。
・請求書、領収書、振込明細などの支払い証拠
・納品書やスクリーンショットによる導入証明
・SECURITY ACTION(二つ星)」の取得が必須(セキュリティ対策推進枠)
・ITツールの稼働状況が分かる運用レポート
・定量的な効果指標(作業時間の削減、売上の増加 など
以下は、よくあるミスの例です。
ミス内容 |
補足 |
書類の提出漏れ |
領収書と振込明細のどちらかしか提出していない |
支払日・納品日が交付決定前 |
契約日が交付前だと不支給になる可能性あり |
成果報告があいまい |
「効果ありました」など抽象的な表現はNG |
事業実施報告を正確に行うには、あらかじめ書類管理や業務記録を意識して行動することが大切です。万が一、報告が認められない場合は補助金が支払われず、自社負担になるリスクもあります。
まとめ:採択を目指すなら今すぐ準備を
IT導入補助金は、採択されるかどうかで導入のインパクトが大きく変わります。申請書類の記入ミスや不明確な事業計画があるだけで不採択となるケースは少なくありません。特に2025年度は採択率の変動も予想され、事前の準備と情報収集がこれまで以上に重要になっています。
そこで、実績豊富な支援事業者と連携することで、申請内容のクオリティを高めることができます。補助金に精通したプロのサポートを受けることで、採択率を高めるだけでなく、手続き全体の負担を大きく軽減することが可能です。
申請書の作成やITツールの選定、採択後の実績報告など、IT導入補助金には複数の専門的な工程があります。すべてを自社だけで対応するのは現実的ではありません。そんなときこそ、無料相談から始められる「PULL-NET」のサポートをご検討ください。
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